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漫画『qtµt キューティーミューティー』は考察が捗る【漫画感想】

こんばんは。オガサワラです。

漫画『qtµt キューティーミューティー』を2巻まで読んだので感想とか書きます。

qtμt キューティーミューティー(1) (ビッグガンガンコミックス)

qtμt キューティーミューティー(1) (ビッグガンガンコミックス)

ざっくりあらすじと概要

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【出典:qtµt キューティーミューティー】

ごくごく普通の女子中学二年である主人公の女の子が、ある日、下駄箱を開けると中に手紙を発見する。

その手紙をラブレターかも知れないと胸をときめかせて開いてみると、中には「絶対二話スナ」と書かれていた。

そんな怪文書を貰う心当たりのない主人公は気味が悪く思うが…、ってな感じに物語が始まります。

可愛い絵柄と日常系の雰囲気で油断させてからの鬱展開みたいな作品なのですが、この手の話に免疫がある人なら1話を読んだ時点で察することができるほど不穏な雰囲気です。

こういう物語の運びも、だいぶテンプレート化してきている印象はあるものの、やっぱり面白いですね。

とはいえ、2巻読んだ時点では、まだまだ予定調和という印象なので、今後どんどん読者を裏切って欲しい、と期待しています。

ここから先はネタばれなども含まれますので気にされる方はご注意ください。


感想とか

漫画『qtµt キューティーミューティー』を2巻まで読んでみて考察の捗る良作だと感じます。

ですが、考察好きに手放しで勧めることができるかというと、そうではなく、好みは別れると思います。

というのも鬱展開に性的な描写が含まれるので、そういうの苦手な人からするとキツいかなと思うのですが抵抗なければ楽しめると思います。

少し突っ込んで内容を説明すると、この漫画には、ミューティーという特殊な能力が使える少女達が登場するのですが、能力の発現に性的なトラウマが関係しています。

で、主人公達のグループは、謎の組織トリステロに命を狙われるのですが、そこをミューティーに助けられます。

で、そのミューティーを作り上げたという化学者に、キューベエばりに、僕と契約してミューティーになってよ!と勧誘されます。

ちなみに、ミューティーに勧誘されるメインの登場人物達にはすべからく性的なトラウマがあるということになるのですが、主人公のトラウマに関してはだけは2巻時点では描写がありません。

個人的には冒頭の怪文書と繋がりがあるのは、間違いないんではないだろうかと考察していますが、どうだろう…、既に3巻ではネタばれしてたりするかもですけど。

と2巻時点までを考えても不可解な点はたくさんあって考察が好きな人からすると楽しいと思います。

例を挙げると、

・なぜ化学者は少女達が性的なトラウマを持っていることを知り得たのか

・ミューティーとはなんなのか、また、なぜミューティーとトリステロが敵対しているのか

・トリステロの目的

なんかが主な考察ポイントかと思います。

また作中に他作品のオマージュも多いみたいなので、そういうの探すとより楽しめそうです。

という訳で気になる方はぜひぜひ読んでみてください。

ちなみに、この手の作品が好きなら『グッド・ナイト・ワールド』や『世界鬼』なんかもおすすめです。鬱展開は多いですが、岡部 閏さんの漫画はアッと驚くどんでん返しが多くて、引き込まれるものがあります。

軽い考察

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【出典:qtµt キューティーミューティー】

僕が個人的に調べた限りでの考察をリストしておきます。


【ミューティー】
作中では超能力の使える突然変異者という風に説明されています。まあミュータントが由来だと思いますがmutilationにも掛かっているのかも知れません。ちなみにmutilationの意味は「 (手足などの)切断、切除、不完全にすること、損傷、(文書などの)骨抜き」です。




【トリステロ】
謎の組織トリステロですが、これには実は明確な元ネタがありまして『競売ナンバー49の叫び』という小説にトリステロが登場します。

Wikipediaから『競売ナンバー49の叫び』のあらすじを引用しますと、

平凡な主婦エディパ・マーズはかつて付き合っていたピアス・インヴェラリティという大富豪が、遺言で彼女を遺産処理の執行人に指定していたことを知る。かかりつけの弁護士の力を借りて遺産を調べ始めたエディパは、残された切手コレクションの影に、謎の闇郵便組織「トリステロ」の姿を発見する。

トリステロとは、古くは神聖ローマ帝国のタクシス家 (en) の郵便組織とも戦い、「歴史に語られないもう一つのネットワーク」をつなぐ秘密結社であるらしい。やがてエディパの目にする世界の全てがトリステロの暗躍を示唆し始める。全てはピアスの仕掛けた悪戯なのか? 偶然と妄想の産物なのか? それともトリステロは実在するのだろうか。



【引用:Wikipedia】

あれ、これ結構そのまんまじゃない…?と思ったんですが読んでないのでなんともいえない状態ではあります。とはいえ、設定以外にも『qtµt キューティーミューティー』には大きな影響を与えていそうな気はします。

興味がある方はぜひぜひ読んでみてください。僕もその内読もうかと思っていますが電子書籍版がないのが辛い…。

競売ナンバー49の叫び (ちくま文庫)

競売ナンバー49の叫び (ちくま文庫)