色んな人の人生が狂っていく漫画『君に愛されて痛かった』
こんばんは。オガサワラです。
漫画『君に愛されて痛かった』を3巻まで読んだので感想とか書きます。
ネタバレなど気にされる方はご注意ください。
- 作者: 知るかバカうどん
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2018/06/09
- メディア: コミック
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ざっくり感想
この漫画を読んで映画『アレックス』みたいな所謂リバース·ムービー っぽいなと、そんな印象を抱きました。
ちなみに映画『アレックス』については↓↓を参照してください。
閑話休題。
つまりはこの漫画、結末から始まる訳なのですが、どの様に最悪の結末へと至るのか、恋に愛に人が狂っていく様をこれでもかと胸くそ展開で描かれていて、まあ 胸くそです。
よって胸くそ展開好きには、かなり満足度の高い漫画であり、まあここまで胸くそだ胸くそだっつてんのを見ても読んでみたいって思える人には 、おすすめの漫画です。
胸くその魅力とは
【出典:君に愛されて痛かった】
個人的に胸くそ展開は、割りと好きだったりするのですが、何が良いのか、改めて考えてみると、すんなりと説明が出来ないところではあります。
なんで、 胸くそ展開の魅力について考えてみたいと思います。
さて、 恐らくキーになるのは、そこに物語としてのカタルシスがあるか否かになるかと思われるのですが、分かりやすくカタルシスが提示されている場合といない場合があります。
簡単な例を挙げてみると、主人公がいじめられっ子の物語があるとして、悲惨な虐めを受けるという胸くそ展開が続くとします。
一般的に物語の解決というのは主人公が何らかの目的を果たすことで成されます。
となると、まあ普通は報復だったりとか、何らかの形で、いじめを消し去ることが目的になってくる筈です。
この物語をみている我々読者からすると、主人公がいじめっ子に報復することで、スカッとするのかも知れませんし、はたまた何らかの方法でいじめがなくなり良かったね、となることでカタルシスを得る訳ですね。
これが分かりやすくカタルシスが提示されている場合。
しかし、世の中には、何も解決しないまま、ただ胸くそ展開が続くだけの話が一定数存在しており、評価されている作品もあったりします。
普通に考えると何も解決しなくては物語的なカタルシスもへったくれもないわけですが、よくよく考えると、前述した通り、分かりやすくカタルシスが提示されている場合といない場合があり、俗にいう胸くそで評価の高い物語ってのは、カタルシスが皆無なわけではなく、分かり辛いだけなのかも知れないと、そんな風に思ったりもします。
人間には破滅願望と呼ばれる欲求がありますが、まあ酷い目にあったり散々な目に合い色々と頑張ってはみるけれど、結局報われませんでしたって話は救いがありませんが、救いを渇望するが救われないというベクトル自体が破滅願望という欲求を満たしているのかも知れないと思ったり思わなかったり…、まあそんな感じに色々と考えることができる最高の胸くそエンターテイメントが体験できる漫画なので『君に愛されて痛かった』ぜひぜひ読んでみてくださいな。