時をかける少女は生まれてから時をかけ続けている
どうもogasawaraです。
時をかける少女[新装版]を読んだので、読書メモとして記事を作成します。
ところで、映画化4回の他、テレビドラマ化、コミック化と異常な作品数を誇る「時をかける少女」ですが、僕は原作小説とアニメ版しか知りません。
時をかける少女[新装版]には、時をかける少女と悪夢の真相、果てしなき多元宇宙という3つの短編が収録されています。時をかける少女に関しては、語る言葉もないほど間違いのない名作ですので、ここは自分用に原作小説とアニメ版の他には、どの様な作品があるのかをまとめてみます。
INDEX
時をかける少女
#原典にして原点 筒井康隆(原作小説版)
筒井康隆氏のSF短編小説。全ては、此所より始まった。
未来人の語る未来の姿が印象深い。
- 作者: 筒井康隆,貞本義行
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/05/25
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#待ってられない未来がある 細田守(劇場アニメ版)
時かけの愛称で大ヒットした劇場アニメ版の「時をかける少女」、舞台は第1作目の映画から20年後の2006年という設定で、今作の主人公は20年前に主人公を務めた芳山和子の姪っ子という設定。
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
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#映画第一作目 大林宣彦(実写映画版)
いつかみよういつかみようと思い未だにずるずるみることが出来てないので一念発起、この記事の作成を機に、先ずはこれから視聴してみようと考えています。
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2012/09/28
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#筒井康隆氏による映画パロディ
大林宣彦の実写映画のパロディを原作の筒井康隆氏が執筆している。
- 作者: 筒井康隆,剣持亘
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1983/06
- メディア: 文庫
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#記憶は消えても、この想いは消えない。時を超えて、今、新たな物語がはじまる。 谷口正晃(実写映画版)
2010年にも実写映画が公開されています。劇場アニメ版で主演を務めた仲里依紗が主人公を演じています。
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- 発売日: 2010/10/13
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まとめ - 時をかけてきた少女
#少女は、過去へと時間跳躍したが、作品は未来へとかけ抜けた
発表から約50年経った2015年現在までにたくさんの「時をかける少女」が生まれました。単なるリメイクではなくそれぞれに強い個性を持った作品達です。これって本当に凄いことだと思います。クリエイターからここまで愛される作品はそうないのではないでしょうか。少女は過去へと時間跳躍しますが、作品は未来へかけてきたということなのでしょう。
時をかける少女[新装版]に収録されている他の短編
#悪夢の真相
恐怖とは、罪の意識から生まれる。無意識に恐れる何かがあるのなら過去に罪の種があるのかも知れない、なんて考えさせられた。
この話を読んでも、暫くは、僕の中で罪と恐怖の結び付きはあまりピンとこなかったのですが、「君主は、憂えず 慴れず」という言葉を思い出しハッとしました。この言葉は君主は自身を省みた時に疚しいことがないので、憂いも慴れもないという意味なのですけれど、疚しいを罪の意識と同じに解釈するのなら、罪の意識がなければ慴れないことになり。故に罪の意識=恐れ、とこの様な等式もピンとくる。
うーん、とにかく恐怖の正体について考えさせられる話です。
#果てしなき多元宇宙
SF的王道のショートストーリー。
タイトル通り多元宇宙、平行世界が描かれているのですが、シニカルなオチが筒井康隆氏っぽい。