「青春を山に賭けて」本物の冒険を知りたいのなら読むべき本
どうもogasawaraです。
「青春を何かに賭ける」僕はそんな風に考えたことがありません。
こういう表現が出来る人間は、"自らの青春を何かに対して投げ打っている”という意識が自分の中にある訳ですから、己に厳しいストイックな人格の持ち主なのでしょう。植村直己さんの「青春を山に賭けて」を読んでみて、なるほどこの人は、文字通り青春を山に賭けている凄まじい人だと納得させられました。
今回は、そんな登山の魅力を説く良書であると同時に冒険家、植村直己さんの青春時代からの冒険の記録「青春を山に賭けて」の読書メモを綴りたいと思います。
先ず青春とはなんなのでしょうか。
青春
若い時代。人生の春にたとえられる時期。希望をもち、理想にあこがれ、異性を求めはじめる時期。ウィキペディアより引用
と、あります。
本書の植村直己さんの言葉で印象に残ったものがあります。引用する訳ではないので言い回しは違いますが大体こんな感じです。
"夜遊びも女遊びもろくにしないで、遊びたい盛りなのに我慢している”
植村直己さんは、上記の様に考えた少し後に、命を賭けた冒険に出発するのですが、「夜遊びも女遊びも我慢して…」ここまでやってきた青年植村直己(童貞)は、出発前夜にケニア人の娘を抱いて男となります。
ここまで読んで…
なんて青春なんだー!!
と僕は感動しました。
他にも!!
メキシコ人たちとブドウ畑で働いて(就労ビザ無し)移民局に逮捕されてしまう話。
アルプスでは、ろくにスキーが出来ないにも関わらず嘘をつきスキー場でバイトする話。
クレバス(氷河や雪渓などに形成された深い割れ目)に転落してしまい九死に一生を得る話。
山の話もそうですがそれだけに留まらず、右も左も分らない異国の地での彼の大冒険が生々しく綴られており、たくさんの青春が詰まっています。
極めつけは、この言葉。
なんとなく地球の上をウロウロしている内に、モン・ブラン、キリマンジャロ、アコンカグアと三大陸の最高峰に登ってしまった。
青春を山に賭けて賭けてより引用
でけえ!!
本物の冒険を知りたいのなら、この本は絶対に読むべき一冊です!
著者の植村直己さんは、1984年マッキンリー山中で消息不明になられてそのままで認定死亡とされています。
この「青春を山に賭けて」の中でも幾度と無く九死に一生を得る場面が綴られていますが、山の恐ろしさが残酷なまでに記されていて、この本を読んで自分も命懸けで冒険がしたい!とはなりませんが…、だからこそ自分には出来ない命懸けの冒険をしてきた人の言葉には心を動かされるものがあります。
- 作者: 植村直己
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/07/10
- メディア: 文庫
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