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マンガ「All You Need Is Kill」と死にゲー

どうもオガサワラです。

ハリウッド映画化もされ話題になった「All You Need Is Kill」のマンガ版を読んだので感想を綴っておきます。

ジャンル的には"タイムリープもの"であり"ループもの"で王道SF作品によくみられる構造ですがタイムリープのトリガーが何かしらのガジェットやテクノロジーによるものではなくファンタジー系にみられる"死に戻り"であるという点が少し変わっています。


ところで"死に戻り"といえばRPGに置いてお約束のゲームシステムでプレイヤーをコンテニューさせるために組み込まれたゲーム内のご都合主義万歳な摂理です。

代表的な例をあげると日本のRPGの原点ともいえる初代ドラゴンクエストで"死に戻り"は登場しています。

「おお勇者よ、死んでしまうとは情けない」という台詞と共に死んだ筈の勇者(プレイヤー)は、いつの間にか王の前で復活しており、ここからまた何事もなかったかのように(ペナルティは存在する)旅を再開します。

"死に戻り"は本来、このようにゲームの進行を保つために必要に迫られ作られたシステムです。これを物語に逆輸入的に組み込んだ作品がライトノベル、特にファンタジー系作品ではよくみられます。

このどちらかと言えばSFというよりもファンタジー系の設定である"死に戻り"ですが、「All You Need Is Kill」では、死に戻りは死に戻りでもRPGに置ける"死に戻り"ではなく、"死にゲー"のそれを髣髴とさせます。

死にゲーとは、極端に難易度が高かったりミスに対するリカバリー手段が無いに等しいなどの理由でゲームプレイ中に何度も死ぬ事を前提としたバランスのゲームのことである。

引用:ニコニコ大百科より


All You Need Is Kill」を実際に読んで貰うと分かると思うのですが、主人公はもう何回も何回も死にます。何回も何回も死ぬ中で突破口をみつけるというのが本作の流れで、何度も死ぬ事を前提とした構造であり系譜的にRPGというよりも"死にゲー"における"死に戻り"(コンテニュー)に近いのではないかと感じます。


ということで「All You Need Is Kill」はマンガ界の"死ゲー"やでえ!!


※本記事は2015/05/13に投稿した記事をリライトしたものです