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30代のリアルおっさんが『おっさんずラブ』を視聴して感じたこと

こんばんは。オガサワラです。

SNSなどで話題になっていた『おっさんずラブ』、Amazonプライムビデオ対象作品だったので視聴してみました。

率直な感想として、

面白かった!!

視聴する前はSNSなどで話題になっているのを傍観し、BL好きのいわゆる腐女子といわれるような層から火が付いただけの話題先行のドラマだと思っていました。

つまりは、ノンケの男が視聴したところで寒い・痛いのようなネガティブな感想しか抱かないだろうという先入観を持っていたのですが、蓋を開けてみると、全話一気に視聴してましたよね。

そんなこんなで『おっさんずラブ』の感想などを綴りたいと思います。ネタバレなど気にされる方はご注意ください。

ノンケの主人公、春田創一が目覚めるまで…

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【出典:おっさんずラブ】

この物語の主人公である春田創一はノンケ(物語の前半時点では)です。

そして、ノンケの春田が如何にして『おっさんずラブ』に目覚めていくのかというのが本作の見所の1つ。

先ず話の流れとしては、春田がひょんなことから自身の働く会社の尊敬している上司である部長(黒澤武蔵)のスマホの待ち受けが自分であること、そして部長のパソコンに保存されている春田の隠し撮り写真を大量に見つけてしまうところから始まります。

そして自身の気持ちを知られてしまったと悟った部長が春田にグイグイ迫ってくるんですが、ないわーと思いつつ春田のリアクションがバカっぽくとても素直で面白いので、そんなに生々しくないというか、あくまでも喜劇に終始しています。

同姓の部長に恋されているという特殊なシチュエーションと春田の押しの弱さも相まって部長のペースに引き込まれていく春田なのですが、ここで登場するのが、本社からやってきたエリートっぽい雰囲気バリバリの同僚、牧凌太。

本社には実家から通っていたが、今はウィークリーマンションに住んでいて安く住める家を探しているという牧の話を聞いた春田はなんの気なしに牧にルームシェアを提案します。

そして2人はルームシェアをはじめる訳なのですが…、牧は実はガチホモで2人で生活するにつれて牧は春田に惹かれ、男3人の三角関数が見事に成立です。

で、牧と部長がバチバチに対抗心をあらわに口論するシーンがあるのですが、ここで春田が

「俺のためにケンカするのやめてくださぁぁぁぁい!」

と叫ぶのですが、思えば春田が目覚めた、少なくとも目覚め始めたのはこの瞬間だったのではないかと。

まあそこからはアレよアレという間に牧と付き合ったり部長と同棲したりする春田なのですが、台詞などで明示されているわけではないのですが、なんかふわーっとそっちの方向に流れていっているのがみてて分かるので視聴者からすると…

おい、春田よ、それでいいのか!?

ほんとうにそれでいいの…?

有り…、なのか…?

お幸せにー!!!

となります。

春田をみていると人間というのは環境次第で、ここまで培ってきた恋愛観は如何様にも変化できるものなのかも知れん、などと考えてしまいます。

『おっさんずラブ』が恋愛ドラマとして受け入れられる社会

恋愛ドラマというのは、ある意味社会の写し鏡ではないでしょうか。

というのも恋愛ドラマに置いて共感こそがもっとも重要な要素であり、まったく共感できない恋愛ドラマはもはや恋愛ドラマではなく別ジャンルです。(面白いかどうかは別にして)

つまりは『おっさんずラブ』が恋愛ドラマとして受け入れられている現状を鑑みるに、社会の同性愛者に対する印象であったりジェンダー問題に対する向き合い方だったりが変化してきていることを象徴しているように思えるんです。

カミングアウトした人間を温かく受け入れてくれる土壌というのは実社会ではまだまだ少ないと思いますが、少なくとも、同性愛者を描いた物語が市民権を得るまでには理解されるようになっているわけですから考え深いです。

社会の同性愛者に対する印象であったりジェンダー問題に対する向き合い方だったりが変化してきていると前述しましたが、昔はどうだったのか、1つ具体例を挙げると、僕は30代なのですが、僕が小学生の時分、今から20年以上前ということになりますが、そのころは同性愛者というだけで人間扱いされていない印象でした。

ホモやゲイという言葉は誹謗中傷に使われるようなネガティブなワードで、今よりも男らしく女らしくに過敏な社会だったように思います。

僕が小学生の時ってアニメ『セーラームーン』が流行ったのですが、少女向けのアニメなんですね。

クラスメイトのとある男の子が『セーラームーン』を観ていると発言したことから男なのに『セーラームーン』を観てるのはおかしい!とエラい騒ぎになりましてクラス会まで開かれたという思い出があります。僕自身も『セーラームーン』みてたんですが、マイノリティに流されてしまったのは悔しい思い出です

非常に下らないですが、まあそれくらいに男は男らしく、女は女らしくといわれることが当たり前の時代だったんです。

そんな世代からすると、この『おっさんずラブ』のブームというのは本当に考え深く、今の若い子からはどんな風にこのドラマがみえているんだろうと考えずにはいられません。

ちなみに30代のリアルおっさんからすると、男は男らしく女は女らしくとガチガチに教育されている世代なので、どうしても《同性愛=気持ち悪い》という先入観がありまして、これは僕の中から恐らく一生消えることはないとは思うのですが、これはあくまでも主観的な立場をとった時であり、趣味趣向の話です。

気持ち悪いというと聞こえが悪いですが、誰かの性的趣向が誰かにとっては気持ち悪いのはごくごく自然な違いであると個人的には思っているので。

まあそれはさて置き、同性愛に関して、まあそういう価値観もあるだろうねくらいに理解できるようにはなりました。

この個人的な同性愛に対する印象の変還はまんま社会にも当てはまるのかも知れん、と『おっさんずラブ』を流行っているのをみて感じた次第です。

まとめ

という訳で今回はドラマ『おっさんずラブ』おもしろかったよーという記事でした。

Amazonプライムビデオで視聴できるので未視聴で興味のある方はぜひぜひ視聴してみてください。

最後まで読んで頂きありがとうございました。