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アニメ『クズの本懐』の余韻

《ゲスい&クズい》そんな物語が大好き。オガサワラです。

クズい話を視聴したいということでアニメ『クズの本懐』をAmazonプライムビデオで視聴しましたので感想を。

お互いがお互いのかけがいのある恋人

アニメ『クズの本懐』。

なかなか複雑な恋模様です。

幼なじみのお兄ちゃんに一途な恋心を抱く、なんていうのは良くある話。

報われるなら美談でしょう。

寂しさを埋めようとなんてしなければ自然と自分の気持ちも遠のいたのかも知れない。

代わりなんていなければ良い思い出で終わったでしょう。

でも見つけてしまった。

お互いがお互いにかけがいのある恋心を。


ピュアなんだか不純なんだか…


だがそれが良い!


物語の大筋は、一見ごく普通の高校生カップルである安楽岡花火と粟屋麦、実はお互いに別の相手に片思いをしているという設定。

そんな2人がなぜ付き合うことになったのかというと、なし崩し的な展開もありつつ…、お互いがお互いの片思いの相手の代わりとなり寂しさを埋め合うというなんとも複雑な関係です。

原作未読なので先の展開は分からないのですが…、どうやら本当のクズは主人公カップルではないのかもしれない。

となると安楽岡花火が想いを寄せる鐘井鳴海なのか…

はたまた粟屋麦が想いを寄せる皆川茜…

いや、まったく違う誰か…というか全員か…。

物語の着地点が気になるところですが…、これからどんどんクズい展開になることに期待しつつ…、2話目以降を楽しみにしようと思います。

余談になりますが僕の好きなクズい話

クズい話というと語弊がありますが超えてはならない一線だとは分かっていても足を踏み出してしまう人間の心理を描いた物語って不思議な魅力があります。

衝動に身を任せるということは何かを置き去りにする覚悟が必要で、置き去りにする何かは物理的なものかもしれないし、人間関係かもしれない、はたまた己の尊厳かもしれない。

僕の思うそんな超えてはならない一線だとは分かっていても足を踏み出してしまう人間の心理を描いた物語で真っ先に思う浮かぶのは、押見修造さんの『惡の華』です。

この『惡の華』という作品は若く角のある価値観が揉まれに揉まれてどんどんと丸くなっていく、成長するということは諦めることに似ているのだろうか…という物悲しさがあります。

押見修造さんの作品でいえば『漂流ネットカフェ』なんかもそうです。

過去と決別して幸せになることは妥協なのだろうか…と思わせてくれます。

これで良いんだと自分に言い聞かせているように感じるのですよね。

諦めた方が自分の人生にとって都合が良いことなので想像以上にたくさんあるもので…僕もたくさんのことを諦めて生きてきました。

だからこそ押見修造さんの描く作品の世界は僕に響くのだと思います。

僕と同じようなどこかで諦めてきたマジョリティに支持されるのでしょう。

あと、最近読んでいる漫画だと『あげくの果てのカノン』も同じ雰囲気を感じます。

不倫という題材は超えてはならない一線という意味ではとても秀逸なテーマだと思います。

幸せになれる可能性なんてないに等しいと頭ではわかっていても踏みとどまることなんてできませんよね。

とまあ世の中には僕の思う最高のクズい話はたくさんあれど…、『クズの本懐』も見応えのあるクズ物語として注目しています。

話があちらこちらに飛躍しましたが、そのうちクズい漫画のまとめみたいのも作ってみたいものです。

まとめ

Amazonプライムビデオで最近放送されているアニメといえば、あと『政宗くんリベンジ』。

こちらの方はカラっと明るい雰囲気。

『クズの本懐』の方がじとっとしていてヘビーですね。

この辺りは好みが分かれるところでしょうが、僕はまあ両方楽しく視聴しています。

最後まで読んで頂きありがとうございました。