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「保護なめんな」について

こんにちは。オガサワラです。

小田原市の担当職員が「保護なめんな」という趣旨の高圧的なメッセージ性のあるプリントを施したジャンパーを着ていたということに端を発した問題。

loglog.hatenadiary.jp

生活保護の問題について思うところがあるというわけで連投になりますが…、ここで語らずに語る機会もないと思われるので、僕の「生活保護に対して思うところがある」について掘り下げさせてください。

前置きとして、このエントリーは小田原市の担当職員の招いた問題を批判する趣旨のものではなく僕の個人的な体験談に基づく生活保護というシステムに対する問題提起です。

あまり面白くない話にはなると思うので興味がある方は、こんなこともあったんだ、こんな考え方もあるんだと話半分に読んで頂けるとありがたいです。



さて、本題です。

みなさんの日常で生活保護って近しいものですか?

僕は父親が生活保護受給者でした。

もちろん、不正受給者ではありません。

満足に働けない病気を患った末に既に他界しています。

父が生活保護受給者になった当時、僕は学生でした。

僕の家庭環境は、どちらかというと特殊な方で、母は僕が生まれて直ぐに他界しているので、いわゆる父子家庭です。

ただ厳密には母が亡くなってから僕は父方の祖母の家で暮らしていたので、寂しい想いもせずに育てて貰ったので、とても恵まれた環境だったと思います。

ここもまた複雑なのですが、祖母は離婚しており祖父とは別の地域に住んでいました。

父からすると離婚はしていても祖父のことはいつまでも父なので、めんどうをみたいということで、父は祖父の家。

僕は祖母の家で暮らすことになり…、父は祖父の弟の会社で働いて学費や生活費もろもろを仕送りしてくれていました。

そんなある日、父が大病を患い働けない状況になります。

かなり珍しい病気で治療費もかなりのものだったと後に聞きました。

そこで父の出した結論は、祖母と僕の生活を圧迫しないために生活保護を受けて僕達とは今後いっさい一緒に住む事を諦めるというものでした。

今ならば他にもっと良い方法も見つけることができたのかも知れませんが、父は無知でしたし僕も無知でした。

さらに当時、僕は学生でしたし、この意思決定は僕の知らないところで行われていたので、気付いた時には、父が生活保護を受給するという形に落ち着いていました。

一緒に暮らすことはできないとはいえ、まったく会えないわけではないので、たまには父と会い様子をみたりしていたのですが…、明かにおかしいのです。

父はよく財布をなくしました。

薬で朦朧としているとか理由はこじつけますが酷い時は月に数度も財布をなくして保護費がでるまで金を貸してほしいと言ってくるのです。

実際に現場をみたわけではないですけれど…、僕はパチンコとかギャンブルの類にすっているに違いないと、勘づいていました。

とはいえ、いつ死ぬかも分からない状態の人間です。

そのくらいの楽しみはあっても良いのかもしれないと、当時の僕は思っていました。

でも、父は生活保護を受給する前はとても勤勉な性格でしたし、何か有意義な生産性のあるような趣味なりをみつけて余生を過ごしてほしいと思い。

ブログをはじめてみてはどうかと打診したこともあります。

生活保護を受給している人間のブログなんてあまりないだろうし需要もあるかもしれない。

それよりなによりも、それが生きがいになり父の人生が少しでも前向きなものになってくれたらよいと思ったんです。

父の答えは「NO」でした。

当然でしょう。

いつ死ぬかも分からない人間がどうして無理に自己表現する必要があるのか…、死ぬまでの生活も既に保障されているのにいったいどんな向上心を持つことができるのだろうか。

父の心境を僕なりに頑張って想像してみて出た結論。

「死ぬまでの生活も既に保障されているのにいったいどんな向上心を持つことができるのだろうか」

ここに僕は、どうにも引っ掛かるのです。

父のように治らない病気を患って生活保護を受給しているというケースもあるとは思います。

ですがそうじゃないケースの方が多いのではないでしょうか。

「死ぬまでの生活も既に保障されているのにいったいどんな向上心を持つことができるのだろうか」

という意識を変えることが出来なくては先がない。

人間は弱いものですから、同じ境遇に立てば僕も同じように考えるかもしれない。

だからこそシステムの根幹を見直さなくてはならないと思うんです。

生活保護を受給者の自立支援プログラムを充実させるべきだし、自立支援プログラムに参加した人間に対しての評価制度なり、なんらかのメリットを提示するべきです。

稚拙な考えですが、頑張った方が良いと思えるシステムに変える必要があると思うんです。

これから先の世界ではベーシックインカムが導入されるかも知れません。

生活保護にみるシステム的な欠陥から学べることは少なくないのではないでしょうか。

きっとベーシックインカムをより高度なシステムへと昇華させるヒントも潜んでいると思います。

日本はもっと生活保護が経済に及ぼす影響を研究するべきだし、既にたくさんのサンプル(言い方が悪いですが)がいるのに、しないのはもったいないのではない。

と、僕は僕自身の人生経験から、そのように思います。

まとめ

経済に詳しいわけでもなんでもない人間の考えですが、個人的に思うところをつらつらと書き殴ってみました。

最後まで読んで頂きありがとうございました。