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人類が機械と融合する未来がくる?トランスヒューマニズムを想起させるSF作品5選


おはようございます。オガサワラです。

最近、「やりすぎ都市伝説」でトランスヒューマニズムのことが語られていてSF作品を想起させられたので、いくつか紹介したいと思います。

トランスヒューマニズムとは

新しい科学技術を用い、人間の身体と認知能力を進化させ、人間の状況を前例の無い形で向上させようという思想である。

引用:Wikipediaより

ヒュレーの海のCEM

ヒュレーの海 (ハヤカワ文庫JA)

SF小説「ヒュレーの海」に登場するCEM。
これは《Creatura Ex Machina》の略で「ヒュレーの海」用語集の中では【機械仕掛けの生物】という風に訳されます。

「ヒュレーの海」作中の人類はこのCEMとの融合によりKollektives Unbewusstes Network、通称KUネットという情報空間を得ることになります。

これはトランスヒューマニズムに通ずるというか、まんまですよね。

昨今のVR技術とAR技術がトランスヒューマニズムにくっ付いて情報空間が空間として認識できるようになるのなら情報空間と現実空間の隔たりは限りなく希薄になっていくのではないだろうか…、という風に思わされます。
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ハーモニーのWatchMe

ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

SF小説「ハーモニー」の世界ではWatchMeという恒常的体内監視システムが登場します。

体内のナノマシンにより身体情報だったりその他もろもろをモニタリングすることができる技術。

伊藤計劃さんといえばメタルギアソリッドの小島秀夫さんと交流があったようで、「METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS」というメタルギアソリッドのノベライズも担当されています。

このことからメタルギアソリッドシリーズのナノマシンからWatchMeの着想は得たのかも知れませんね。

とにかくハーモニーの中での人類は四六時中ナノマシンにより監視されているのでプライバシーもクソもないという超管理社会。

バレエメカニックの都市ネットワーク

バレエ・メカニック (ハヤカワ文庫JA)

こちらの作品はトランスヒューマニズムと呼んでいいのか…、挙げるのを少し迷ったのですが、都市をニューラルネットワークにみたてるという発想が素晴らしいと思い、あと単純にSF小説として紹介したかったので無理矢理ねじこみました。

まあサイバーパンク的な要素があるのでトランスヒューマニズム作品として挙げてもきっと問題はないでしょう!!

サイバーパンクが読みたいという人にはおすすめの一冊です。

攻殻機動隊の電脳と義体

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊

漫画「攻殻機動隊」の電脳化に義体。

これらは正にトランスヒューマニズムですね。

攻殻機動隊はトランスヒューマニズムによって進化した人類を描いているといっても過言ではないかもしれません。

ネットの海は広大だわ…。

蛮勇引力の機械人類

愛蔵版 蛮勇引力 下 (ジェッツコミックス)

漫画「蛮勇引力」。

こちらはトランスヒューマニズムへのアンチテーゼですね。

機械と融合してシステム化された都市や人間がいかに支配体制に対して無力であるのかということが描かれています。

ある技術に依存しているということはある技術を独占された時に逆らうことができないという側面は確かにありますよね。

まあトランスヒューマニズムに限らず現代社会でも、何とは言いませんが感じる部分はあります。

まとめ

トランスヒューマニズムに関連した作品を挙げるならサイボーグが登場する作品はぜんぶ当てはまりそうですが、今回はVRやAR技術の進化の先にある新しい情報化社会を想起させるようなSF作品を選んでみました。

トランスヒューマニズムにはロマンはある…とはいえ自分の体の中に何かを埋め込んだりするのは現代を生きる自分の価値観としてはまだまだ抵抗あるなあと思います。

100年後にはトランスヒューマニズムが当たり前に世界に浸透しているのだろうか…、これをユートピアと呼ぶのかディストピアと呼ぶのか…、難しいところですね。