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『GHOST IN THE SHELL 』が公開された年にまだGoogleがなかったという事実、2015年に改めて振り返りみる名作『攻殻機動隊』の描く近未来の説得力

どうも。オガサワラです。

今回は攻殻機動隊の映画「GHOST IN THE SHELL 」のことを紹介させてください。

先ずこのイントロダクションを読んでみてください。

企業のネットが星を被い

電子や光が駆け巡っても

国家や民族が消えてなくなるほど

情報化されていない近未来

「GHOST IN THE SHELL 」冒頭より

 

 企業のネットが星を被い…、今でこそGoogle等のモンスター企業のことを思い浮かべますが実は、この「GHOST IN THE SHELL」が公開された年にGoogleはまだ誕生していないんです。

 

もちろん、インターネットは存在していましたし、その未来も予見されていました。でも、こうも的確に2015年今の現代社会を射抜く言葉はないのではないかと思います。

 

テクノロジーの進化を先読みしているだけでなくテクノロジーの未来がどの様に広がりをみせるのかということ…、その過程すら予想していたと、そういうことなのでしょうか。

天才クリエイターの研ぎ澄まされた想像力が未来をここまで正確に描き出してしまうということに驚愕する他ないです。

インターネットとは智慧との融合

国家や民族が消えてなくなるほど、情報化されていない近未来というワードにも引っかかります。

さらに高度に情報化が進んだ社会は国家や民族が消えてなくなるということを表現しています…。

情報化が極限まで進めば全ての知覚情報を共有することができるようになる…どころか感情までもが共有できるのだとしたら、それはもう個なのか全体なのか分かりません。

そうなった時に果たして人は自分と世界を線引することが出来るのでしょうか?

どこに帰属意識を持ち何をアイデンティティとすればいいのでしょうか?

この状態は、仏教で説かれる様な梵我一如であり智慧との融合に似ているのではないかと妄想に耽ったりしています。

共通項がある作品

同じ様なテーマの作品は他にも沢山あったりするので、幾つか挙げておきます。ただ同じ様なテーマというのは僕の個人的な解釈です。

伝説巨人イデオン

「伝説巨神イデオン」劇場版 Blu-ray(接触篇、発動篇)

「伝説巨神イデオン」劇場版 Blu-ray(接触篇、発動篇)

 

 ラストをみれば、まあそういう感じかなと…。

 

 

 新世紀エヴァンゲリオン

 

人類補完計画…、まあそんな感じかなと。

 

 serial experiments lain

serial experiments lain Blu-ray BOX

serial experiments lain Blu-ray BOX

 

 人は誰しも繋がれている…、まあそんな感じかなと。

ハーモニー

ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

調和のとれた世界というのも…、まあそんな感じかなと。

 

 

鉄板作品を挙げました。これがないぞ!というクレームは謹んでお受けします。

 とても身近な未来 

近未来と作中でも謳われている通り、攻殻機動隊で描かれている未来は容易に想像が出来ます。

まあ当時…1995年ではここまで身近な未来には感じることは出来なかったのでしょうけど、今2015年の僕達からしたら大分想像に難くない未来ですよね?

言葉は違えど、電脳化は、その内に実現しますし、作中に登場した軍事的な技術も続々と実現されています。

こんな現状から考えるに、この作品の素晴らしいところは、概ね我々はこの作品の描いた通りの未來に向かっており、更に未だに完全には追い付いていないところにあると思うんです。

攻殻機動隊が描いた近未来は、確かに近未来であったことが、2015年今、現代を生きる僕が肌で感じることが出来る。これは奇跡的だと素直に思える。

絶大な影響力

後に与えた影響も物凄く大きいです。有名どころでは、映画マトリックスのウォシャウスキー姉弟も攻殻機動隊の大ファンなんだとか。映画をみると確かに~と思えます。

あと僕が是非ともオススメしたいのがこのファンサイト。クオリティが高過ぎて…、映画が観たくなります。

Project 2501 – Homage to ghost in the shell

素直に不屈の名作だと思います。

2.0バージョンとイノセンスも良いです。

またいつかこっちも記事にしたいです。