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日本のダークヒーロー漫画「デビルマン」

どうもogasawaraです。
今回は漫画「デビルマン」、古典的名作を紹介します。

ダークヒーローの定番のお約束

主人公の人間的な脆さを描くのは今やダークヒーローの定番演出で、ある意味お約束といえるかもしれません。ひょんなことから超人的な力を手にしてしまっただけでヒーローだって大概は聖人君子なんかではなく、ごく普通の一般人だった筈です。最初から迷いなく悪を討てるでしょうか?置かれている状況がそうさせることはあるかも知れませんが何の迷いもなく行動出来るものではないと思います。迷い戸惑う筈です。
デビルマンでもこういう主人公の人間的な脆さであったり危うさが描かれています。この様な描写があることによってより深く主人公に感情移入することが出来ます。

この感情移入度により後に起ころう悲劇に対するトラウマレベルが変わってくるので出来る限り感情移入しておいた方が楽しめますw

アンチ勧善懲悪的な物語

デビルマンの魅力の一つにアンチ勧善懲悪という要素があります。
デビルマンの主人公不動明はひょんなことからデーモンという人類の敵と融合し大きな力を得ます。デーモンと融合したら通常は意識を乗っ取られる筈なのに人間としての心を持ったままデーモンに意識を乗っ取られることなくデーモンの強大な力を手に入れ人間を守る為に戦おうとデビルマンとなります。
ところが、この人類を守る為に戦おうという誓いは脆くも崩れ去ることになります。
デーモン=人間の敵=討つべき悪という非常に分かり易い構図が崩壊し物語は混沌の様相を呈してきます。

守るべきものを失い敵をすらも見失う

分かり易い勧善懲悪の構図を失った物語は残酷にも悲劇の連鎖を起こします。これにより主人公は敵を見失うだけでなく守るべき者もさえも失うことになります。この辺りは物語の核心なので詳しくは書きません。是非実際に読んで体験して貰いたいです。もう本当に壮絶です。これにより主人公不動明の戦いは人類を守る為の戦いから私怨へとシフトしていきます。

伝説のラストシーン

漫画は読んだことがなくてもラストシーンだけはみたことがあるという人もいるのではないでしょうか?僕はこのラストシーンが大好きです。当時、漫画を読み進めこのラストシーンに出会った時の衝撃は半端ではありませんでした。これはアリなのか…、とモヤモヤしたものです。なので、ラストシーンに関しても深くは語りません。気になる方には是非とも漫画本編で体験して貰いたい。なので、スゲえ!衝撃だ!伝説だ!なんて漠然とした感じになってしまいますが、実際に本当にスゲえやべえです。

ここからは余談です

僕の大好きな伝説のラストシーン。実は、真のラストシーンではなく、続きがあったりします。そして、デビルマンは未だ完全完結していないタイトルで、デビルマンからデビルマンレディ、更にデビルマンサーガへとと続きます。個人的な見解を無責任に述べるなら、デビルマンは無印だけで完結で良かったのではないかと思っています。とはいえ、デビルマンシリーズが大好きだから読んじゃうんですけどね。

更に余談の余談になりますが、僕の大好きな漫画家岩明均さんもデビルマンの大ファンらしく。ネオデビルマンという著名な漫画が独自の解釈でデビルマンを描くというトリビュート漫画のオムニバスに岩明均さんの作品も掲載されています。

デビルマン」は、昭和漫画の不屈の名作です。

新装版 デビルマン(1) (講談社漫画文庫)

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